ケリーバッグ
ケリー・バッグ(Kelly bag)は女性用ハンドバッグの一種。台形型のフォルムを持つかぶせ蓋のバッグで、蓋に錠が付いているのが特徴。もともとはエルメスオリジナル製品であったが、現在ではさまざまなブランドからこのかたちのバッグが販売されている。
元来ケリーバッグは、馬具メーカーに端を発するエルメスが、サドルバッグを婦人用に改良して1935年に発売したもので、当初は「サック・ア・クロア」という商品名で売られていた。ところが、1955年、モナコ大公妃となっていたグレース・ケリーが、写真誌のカメラマンを避けて、妊娠中の腹部をとっさに持っていたこのバッグで隠したところ、その写真が雑誌に掲載され、一躍その認知度が高まった。エルメスではこれに便乗して、モナコ公国の許可を得て、1956年、「サック・ア・クロア」を「ケリーバッグ」と改称したものである(ちなみにファーストネームのグレースではなく、姓のケリーを用いたのは、大公妃のイメージを守ろうとするモナコ側との妥協によるものだと伝えられる)。
バーキン
ケリーと同様の人気を誇るバーキン (Birkin) の名は、1984年、第5代社長のジャン=ルイ・デュマ=エルメスが、航空機の機内でたまたまイギリス出身の女性歌手ジェーン・バーキンと隣合わせになり、彼女がボロボロの籐の籠に何でも詰め込んでいるのを見て、整理せずに何でも入れられるバッグをプレゼントさせてほしいと申し出たエピソードに由来する。なおバーキンの原型は上述のオータクロアであるが、今やオータクロアをはるかに凌ぐ人気である。
このように、エルメスのバッグには発注者ないし最初の所有者の名が付いたモデルが多く存在する。比較的時代が新しいものでは、スーパーモデルのエル・マクファーソンが発注したエル(巾着型で、底の部分に化粧品を入れるための外から開閉可能な引きだしが付いている)、日本人男性が発注した大型旅行鞄マレット・タナカがある。
その他
日本では女性の支持が高いが、バッグなどでは男性からの支持も高く人気もあり、特に1998年に発表されたフールトゥ (fourre-tout) やエールライン(絶版)は価格も手ごろなために定番バッグとなっている。またバッグ以外にも、ベルト、革手袋、ガムケース、笛、櫛、トランプ、マネークリップ、ピルケース、扇子、犬用首輪や腕時計など様々な生活小物も厳選された素材でパリの工房で製造されたものが全世界の主要都市にある直営店で販売されているエルメス激安ブランド市場。ただし価格はベルト類はバックルを含めて約8万円から、手袋も約6万円からといずれも一般のものに比べてはるかに高価である。
